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ホテルの朝
朝起きるとホテルの部屋の窓から朝焼けが見えたので、外に出てみる。
6時半くらいに太陽が雲の上から出てきた。

朝陽を見られて、海の近くのホテルにして良かったと思った。

8時に朝食を食べにレストランへ行く。
平日なのにレストランは結構混んでいた。
女性ばかりだ。
きっとここに座っている女性たちは、いつもの朝は家で味噌汁やらお弁当を作っているんだろうなあって思った。
ジュース、パン、オムレツ、ベーコン、ヨーグルト、コーヒーなどの充実のホテルの朝食でかなりお腹がいっぱいになって満足した。
たまには贅沢もいいよねえ。座って出てくる朝食は、極楽だよねえ。
彼女たちは皆、きっとそう思っていたに違いない。

長谷寺へ向かう前に浜辺に出た。

浜辺を歩いていたら幼児が遊んでいた。近所の保育園児だろうか。

浜辺で砂遊び。なんて贅沢なんだろう。

お土産物屋のお兄ちゃん
長谷寺駅近くでいかにも学生相手のお土産物屋の前に、店員のお兄ちゃんが立っていた。
昨日も夕方、この店の前を通ってこのお兄ちゃんに声をかけられた。
どうせその店では買い物をしないだろうからって、不愛想に答えたら
「テンション、ひくっ」って呟かれた。
で、また会って声をかけられたので、今度は2度目だし仕方ないかって普通にあいさつしたら「今朝は元気じゃん、昨日はテンション低かったのに」って私たちのことを覚えていた。
「これから仕事?」って訊かれたので
「観光2日目だよ」って答えた。
気のいい兄ちゃんだ。
特に売りたくて声をかけてるんじゃなくて、好きで道行く人に声をかけているんだろうなあ。
それが彼のスタイルなんだろうなあ。
とっても楽しそうに生きている感じがして、少し言葉を交わしただけでもなんか楽しくなった。
会えてよかった。
彼は、昨日見たバラやりすと同じくらい旅の思い出になった。

観音ミュージアム
長谷寺は好きで、鎌倉に行くと必ず行く。
花がきれいで、海が一望できる休憩所があってそこからの眺めが好きだから。


鎌倉の街のそこここに「観音ミュージアム」のポスターが貼ってあったが、それは長谷寺のリニューアルオープンした宝物館のことだった。
ここの宝物館は仏像が多数並んでいて、すごい筋肉だよねえとか、良い顔してるよねえなどと、姉とおしゃべりしながら鑑賞するのが好きだ。
綺麗な空間になって、ずら~っと仏像が並んでいて興奮して姉としゃべっていたら、「声を落としてください」と客に怒られてしまった。
そのくらい、私と姉にとって喜ばしいところであった。
奈良の長谷寺の観音様が海を渡ってきてここに流れ着いたというのが長谷寺の始まりらしい。
そんな話がかわいらしいアニメで流れていて、それがすごく良かった。


長谷寺にも修学旅行の学生がいっぱいいた。
栃木県から来た子どもたちが海を見て感動していた。

姉は雑貨屋が好きで雑貨屋を見ると入っていった。

私は彼のお土産を買おうと、小さなパン屋さんに入った。
店が小さすぎて入るとすぐに女主人と目が合ってしまうくらい。
そしてパンに値札はない。
ドキドキしながら値段を聞くと安くはないが買えないほどの値段でもない。
会話をしないと買えないパン屋。レーズンと木の実が入ったパンを買った。
おいしかった。
ジャックと豆の木→ ☆☆☆

そぞろ歩いてもう昼時で松原庵という蕎麦屋へ行った。
昼時と言っても1時半くらいで。でも待っている人がいっぱいいた。
ああ、平日なのに。
待っている客どうしで「どのくらい待っているんですか?」
「今日はすいているほうよ」などと話しているうちに、案内された。

こんな家屋の店だ。
私たちが案内されたのは庭なのでこんな家を見ながら食べた。

お餅が2つ入っている力そば。
この店のたたずまいとか、店の人が優しさとか。
そんなものを含めておいしいお蕎麦だった。


この2日間で結構歩いた。バスにもタクシーにも江ノ電にも乗らず。時々人ごみの中も歩いた。
でも、なんだか疲れず姉とご機嫌に過ごせたのは、出会うものが丁寧でエネルギーがあったからだと思った。
いっぱいのバラも
味のある建物も
濃厚なチーズケーキも
りすが走る森も
太陽や月で輝く海も
ぷりぷりのシラス丼も
おしゃれな雑貨達も、みんな鎌倉のプライドを持ったクオリティ高いのもので、それらに会うたびに喜び元気になった。
いついっても混雑している街だけど、人が集まるだけのエネルギーと魅力があるんだなあ。
鎌倉。
いつもは日帰りで歩くところだけど、1泊してそんなことに気が付いた。

いつもおしゃれでこだわりのある姉が今回は案内してくれました。ねえちゃん、ありがとう。
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