温泉 ビール 山登りの旅 第3弾

 
ま、いいか。

     安達太良山とくろがね温泉
                             2010.10.2-3

 
汗を流した後の温泉は最高!
だから、ここのところ山の泊まりは温泉ばかり。
このままでは、風呂なしの普通の山小屋には泊まれなくなっちゃう。
ま、いいか。

と、いうわけで今回は紅葉も少し期待しつつ、安達太良山と山の中の温泉、くろがね小屋へ行ってきました。

奥岳登山口からくろがね小屋へ
くろがね温泉が湧くくろがね小屋へは、いろんなルートがあるけれど、奥岳登山口からのルートが一番近い。
しかし、奥岳登山口へのバスルートはなく。
さて、どうするよ。

ネットで調べたら、近くの岳温泉に泊まれば、郡山から奥岳登山口へのシャトルバスに乗ることが出来るらしい。
でも、私たちが泊まりたいのは岳温泉ではなく山の中のくろがね温泉。
むむっ。乗れないじゃん。

しかし、今回の登山計画担当の彼は諦めなかった。
私だったら、それでは他のルートから登るしかあるまいと、調べるところだが、彼は岳温泉観光協会に電話をかけたのだなあ。
そしたら、空きがあるからとシャトルバスの予約が取れたんだよねえ。
言ってみるもんだ。

そこで、1日目はまず普通列車でシャトルバスの出発地である郡山駅へ向かいました。
郡山駅からシャトルバスに乗ったのは午後12時半。
けっこう混んでいたよ。よく、乗せてくれたなあ。
一時間ほどで岳温泉に着いて、旅館やらホテルでバスは客を降ろし、奥岳登山口に向かうのは私たちだけでありました。

13時45分ころ、やっと奥岳登山口に着いたあ。
お花は咲いているし、ゴンドラリフトは動いているし、スキーシーズンには賑わうであろうレストハウスも営業していたし、まさに、観光地〜♪
そんななか、靴の紐をしめて登山計画書を出して、2時間の山歩きへ出発です。


こんなの登山じゃな〜い
まあ歩き始めはよくある林道っぽい道からと、歩いていたのだけど、それががずっと続く。

馬車道というらしい。
旧道という名の登山道っぽい道もあってそちらを歩いたりもしたが、途中でまた馬車道だけになり、ず〜っと続いたのだよ。

あ、これは林道に咲くりんどう(ここ、笑うところ)

どんな道が続くかといえば、車も通ってしまう道〜。

さあ、登山だと張り切っていた私はかなりご不満。
しかし、仕事で徹夜明けの彼はこんな道でなかったら、けがでもしていたんじゃないのか。
良かったよ、お散歩道で。


こんな看板があり、迷いません。


あ、紅葉している。撮っておこう。

 
もうすぐ山小屋というところで、水の神様がおりました。
ちょうど、喉がかわいたところ。嬉しい水場です。

くろがね温泉は山小屋


2時間ほどで山小屋に着きました。
午後4時前に着いたんだけど、みなさんたどり着く時間なのか、人がいっぱいいて受付は混んでおりました。


今日の部屋はこんな感じ。
天井が低くて、上にも部屋があります。


ほらね、上がる階段。
今日は紅葉時期の土曜日で、雑魚寝を覚悟していたんだけど、キャンセルがあって私たち2人で1部屋〜。
といっても、仕切りはカーテン。
やはり山小屋ですな。くろがね温泉は。


お風呂は熱くもなくぬるくもなく。
濁り湯でかけ流しでやわらかくて、いいお湯でした。
小さな湯船の内風呂だけでしたが、窓をあければ紅葉した山肌が見えます。


濡れたタオルはこんなふうにかけられます。


温泉のあとのお楽しみは夕ご飯♪
夕ご飯のカレーはあまり期待していなかったけど、美味しくておかわりをしました。
大人がカレー皿を持ってキッチンのカウンターで並ぶの。
合宿みたいで楽しいよ。

夜は8時半まで温泉に入ることができて、午後9時には消灯で。
山小屋だなあ。

乳首に立つ
次の日の朝。
朝食は5時半から食べて、山小屋に荷物を置かせてもらって、6時過ぎには歩き始める。
下界は雲海で見えない。
ああ、久しぶりの雲海だよ。山の上に来ているんだよねえ。


おめでたい彼は言いました。
「一晩で紅葉が進んだみたい。ウエルカム紅葉だ〜」


まだ、紅葉はこれからもっとすごくなるだろうなあ、これはまだいまいちなんだろうなあと思いつつ、気持ちよい朝なのでそういうことにしておこう。
うんうん。きれいなウエルカム紅葉だ。



浮かれて歩いていたら、おっぱいのような山が見えた。
あれかな?安達太良山。


昨日温泉で一緒になったおばちゃんが、安達太良山から降りてきた時に食べたと言っていた実もある。

「きっと、そうだ」とおっぱいのような山をめざし、鳥のように実をたべつつ、歩いていたら予定の道じゃなくて遠回りをしてしまった。
尾根に出たところで、おっぱいのような山は安達太良山ではなくて、安達太良山山頂はまだ遠いことがわかり、がっかり。


安達太良山はこれでした。

山のてっぺんは地図に「乳首」と記されており。
こんなところ。

神様がおりました。

さっき脇を通ってきた噴火口も見えます。

乳首の上から見える景色は山々が重なり下界が見えず、ちょっと神がかっているようで私は怖かった。

さあ、今度は迷わないように地図を見ながら山小屋へ帰るよ。


ファイト一発〜!塩沢温泉へ
くろがね小屋へもどり、荷物を持って今度は塩沢温泉へおりるぞ。

昨日の温泉で会ったねえちゃんの話では、塩沢温泉へ出る道はかなり危険なところもあるらしい。
川沿いの道を下って行くと、川にいかにも滑りそうな丸太が横たわっていて、ロープがはってある。
ああ、危険なところって、ここかなって思ったら、次々とそういうところがあらわれる。
ロープがはってあって、足場はすべりそうな石とか、細い板とか渡してあるだけで、そこを渡るなんて無理だよ〜と、何度泣きそうになったことか。
「ファイト〜いっぱ〜つ」と気合を入れたくなるような、足場が悪いところを何度もわたり、とうとう疲れ果てたところで、川に足がずぼっとはいった。落ちた。

こりゃ、スリル満点充実感いっぱいだ。昨日のだらだら散歩道とは偉い違いだよ。

滝も見られます。これは八幡滝。

この後、「絶壁足元注意」のところをぬけて、とうとう塩沢温泉へ着いたあ。
着いたのが10時半だから、バスの時間まで約1時間半。
ゆっくり温泉へ入って〜と思ったら・・・

塩沢温泉のばかあ〜
そうよ。
山歩きのお楽しみは温泉、びーる。
それなのに、それなのに。

塩沢温泉は湯川荘も青木荘もやっていなかった。
臨時休業だったららしいが、紅葉時期の休日だよ!今日は(T_T)
塩沢温泉のスキー場はきっとスキーシーズンには賑わうのであろうが、雪のない今はお店も閉まっていて静まりかえっていて、悲しみを訴えるところもなく。
温泉、楽しみにしていたのに〜。
しかし、落ち込んで入られない。
だって、バスの時間はせまっているし、どうしても汗は流したいし。
ほかに、どこか入れるお風呂はあるかしら〜と探していたら、ペンションがあった。
「ペンション 四季の郷」
やった〜。
温泉じゃないけど、渓流が見られる窓が大きいお風呂で2人、貸切ではいれた。
だって、お客さんは私たち2人のみ。
日帰り入浴は1人300円でした。
それでもって、湯上りに冷たいお茶が出て、帰るときも見送ってくれてなんか心温まる接客をされて、ちょっと嬉しくなりました。
ありがとう。温泉じゃなくても、心が充分あたたまりましたよ。
   
今回の旅は、良い意味でも悪い意味でも予想を裏切られることばかりだった。
乗れないだろうと思っていた奥岳登山口行きのバスに乗れたし、
行きの登山道は散歩道だったのに、帰りはスリル満点だったし、
夕飯はカレーだけだと聞いていて、ちょっとがっかりしたけど美味しかったし、
紅葉時期の土曜日だから雑魚寝を覚悟していたけれど、2人で部屋を使えてのびのび寝れたし、
安達太良山へは遠回りをしたけど、木の実を食べられたし、
最後のお楽しみの塩沢温泉には入れなかったけど、貸しきり風呂で汗を流したし。
思い通りにいかなかったことも、それ以上だったことも「ま、いいか」と思える旅の思い出になりました。
山の神さま、今回もきれいなものをいっぱい見させてくれてありがとう。
                

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