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南の島の海を眺め
    「美味しい人になりたい」と思う

                                        2010.4.5-9

自分を甘やかしたい、元気になりたい時は波照間だあ。

ああ、南の島の空気を自分の中に取り込みたい、海に浸かりたい。

と、体と心の栄養を求めて行ってまいりました。

 

今回は一人旅ですわ

45日。羽田から乗った飛行機が遅れ、予定通りに乗り継ぎができそうになく。

飛行機の中で焦りまくって、CAに相談したら
「同じ便に乗り継ぐお客様は、いっぱいいますのでご安心ください」と
「赤信号みんなでわたれば怖くない」みたいな慰められかたをし、
飛行機を降りたらカウンターにワラワラ人が集まっていて、そこへ行ったら次の便に乗ることになった。

しかし石垣行きの飛行機も遅れ、結局石垣に着いたのが午後5時半すぎ。

予定では3時半過ぎには石垣に着く予定だったのに、悲しい。

宿に着いたら6時をまわっていて、腹減った。

港の近くのホットモットでふーちゃんぷる〜弁当430円を買って、
アーチというスーパーでかまぼこ、鰹節味噌、ビアなど夕飯のお供と明日からの食材を買って帰り、ホテルで食べた。

8時過ぎぐらいに買い物をしようと公設市場付近をうろついたが、ほとんど店は閉まっていて、さみしい。

けど、私が住んでいた小さい頃の静岡の町のようで健全でなかなか良いと思う。

開いているのはホテルの近くの飲食店で。

呼び込みで立っている姉ちゃんを見ながらホテルに帰る。

ベッドに座りテレビをボーっと見ていたら、以前のようにまた一人で島を旅するんだと盛り上がって、
ひさしぶりだあ〜としみじみと嬉しくなる。

彼との2人旅が嫌ではない。一人旅も好きなんだ。

 

「遊泳注意」の看板

46日の朝、波照間へ向かう。

820分発の船は混んでいて、船室ではなく船の後ろのデッキのベンチに座って、外を眺めていた。

悲しいくらい空も海も灰色で。

でも時々日がさすので、「ああ、あの日差しがこっちにも来ればいいのになあ」と見ていたら、ざっば〜んと波が来て濡れた。

波照間島の島影は灰色で寂しかった。

港に着くとお迎えやら船に乗る人で賑わっていた。

ああ、今日も波照間は観光客でいっぱいなのだなあ。

いつも泊まる「たましろ」の車がいた。

でも今日は西浜荘に歩いて行く。

相変わらず胃が不調で、あの大盛りのたましろごはんを食べる気がせず、今回は素泊まりの西浜荘を選んだのだ。

西浜荘に着くとおじいが、漁の網の世話をしていた。

かわいくてかっこよかった。

おじいは私に気づくと宿帳を持ってきて、それから宿の説明をした。

きれいな宿とはいえないが、掃除はゆきとどいている。


        <西浜荘フロント?>


     <西浜荘ロビー?島の情報いろいろ>

ニシハマへ行ったら、泳いでいる人がいた。

曇っていて、寒そうなんだけど。

それではと、あやふふぁみ(前はパナヌファだった)でラフティ定食を食べてから、私も海の中へはいる。


     <ラフテー定食。赤い米がうれし>

そんなに冷たくない。

入ってしまえば、大丈夫。

曇りながらも時々晴れるのか、海の中に日がさして明るくなる。

久しぶりに波照間の海で泳いで、魚に会って「ああ、また会えてよかった」と
しばらく波に身を任せて漂いながら魚を見ていた。

浜辺に寝転がり砂だらけになり、また海で砂を落とし。

体も心も南の島バージョンになったところで気がついたのが「遊泳注意」とど派手な看板。

こりゃ、工事現場みたいじゃ。

少々がっかりするけれど、ここで死亡事故が起きてるし。

私だって、潮の流れにやばいってびびったことがある。

何しろ、沖に向かって泳いでいると思ったら、ひたすら岸と平行に進んでいるだけだったもの。

だからここの海で泳ぐ時はいつも顔を上げて位置確認をこまめにする。

ベテランキャンパーから教えてもらった「遊ぶ時は真剣に」だよ。

「遊泳注意」はいつも心の中に書いておこうよ。

この看板、ここの風景に似合わん。

素泊まり民宿西浜荘と波照間食事事情

素泊まりといっても白米と炊飯器はあるので、食べたい時に炊いて食べればよいし。

炊いてあるご飯も食べてOKというシステムだ。

お昼はやっている食堂は何軒かあったけど、夜はあまりなく。

1日目の夜は石垣で買っておいたボンカレーとトマトとインゲンと鰹節味噌と食べた。

同室のHちゃんとキッチンでお湯を沸かしたりトマトを洗ったりして、
ちょっと島暮らし気分が味わえて嬉しかった。


     <冷蔵庫は使用可。調味料あり>

談話室で2人で食事をして、部屋に帰ってもず〜っとおしゃべりをしていたら
夜の10時くらいに「声を落としてください」と隣の男部屋から言われてしまった。

壁が薄くて筒抜けだったらしい。やばし。

朝食はパン、トマト、味噌汁を食べ。

昼は売店でたまごポークがはさまったいかにも、沖縄なおにぎりとビアを買って、ニシハマの岩陰で食べた。

風が強かったのだ。

夕方、宿のおじいが焼きたてのお好み焼きのようなものを持ってきてくれた。

アツアツでおいしい。かわいいぞ、おじい。

夕方、5時から5時半にさしみが売店で販売されると宿の張り紙にあったので、買いに行く。

そのころ、お惣菜も店に並んだ。

揚げ物とかガテン系なお惣菜だ。

う〜ん、こんなのも買って食べるのもありだな。


おさしみはこの量で300円。一人では多いです。

この日、Hちゃんはなかなか帰ってこなくて、一人で夕飯を食べながら、たましろのゆんたくが恋しくなった。

郵便はがき

波照間の郵便局でスタンプはがきを売っていると、Hちゃんに教えてもらったので、買いに行く。

買ったのは4枚だけど、まだ他にも種類があって迷う。

しかも一枚50円。

朝買いに行って、風景印を押してもらうために昼間、郵便局に出かけた。

郵便局は4時半まで。

風景印は郵便局に直接出しに行かないとだめです。

以前、風景印をお願いしますと、メモを付けてポストに投函したけど、
石垣の風景印を押されていて、かなりがっかりだったから。

泡波ゲット〜

泡波ですよ。泡波。

お土産用の小瓶だったら見たことはあるけれど、600mlの普通の瓶は見たことがなかった。
もう10年以上波照間に通っているのに。

しかし、見たのですよ。

7日の朝、売店で。

思わず「これ、売っているんですよね」て、店番の姉さんに訊いてしまった。

「わ〜、売っているの、初めてみました」と興奮して言ったら

「普通に売ってますよ」と姉さん。

いや、普通じゃないし。

奥のたむろしている八重泉とぜんぜん違う待遇じゃないか。

泡波はレジの隣に鎮座してますよ。

もちろん、買った。

は〜は〜は〜は〜。

ラッキ〜。


     <帰ってから家で撮った泡波>

 

みんぴかさんと野生のトマト

5年前、はじめてみんぴかさんにお邪魔した時に、フェリーのチケットを落として、
私の宿まで電話をしてきてくれた時からみんぴかさんのファンで、今回も2回も遊びに行った。

黒蜜と練乳と黄な粉がかかった黒蜜スペシャルというカキ氷が好きなんだけど、寒いんだもん。

1日目に食べたのは杏仁豆腐。

黒蜜がたっぷりかかっているのに、さらにミルクピッチャーにはいった黒蜜がついているのがうれしい。

2日目にいただいたゆず茶。

「飲んでいて柚子が余るから、途中でお湯を足してね」ってポットのお湯がついてくる。

お盆もスプーンもカップもみんなかわいい。

愛を感じるよ。

 

みんぴかさんの庭にはミニトマトが生えているけど、なんとそれは植えた覚えがないらしい。

きっと鳥の糞の中にまじって、運ばれて生えてきたんじゃないかって言うのだけど。

それが小ぶりながら、甘いのだ。

去年、我が家にトマトの苗を植えたけど、あまりできなかった。

お世話したけど、家の庭ではできなくて、波照間では野生のトマトが甘くて。

それだけ、波照間って生き物が元気になるところなんだろうな。

東京で暮らしている私は果たしておいしいだろうか。

きっとここに住んでいるみんぴかさん一家のほうが、
食べたら美味しいんだろうと思うと、生き物として負けた気がした。

まあ、人間だから食べられることはないだろうけど。

西桟橋でぐちる

48日。八重山最後の晩は石垣付近で過ごそうと、竹富島へ移動した。

とにかく今回の旅は海のそばにいたい。

そんなわけで、竹富島へ着いて宿に荷物を降ろしてからずっと西桟橋で海を眺めていた。

そしたら私と同じように海を眺めている旅人に会って、おしゃべりをした。

旅人「だんながずっと家で仕事をしているんだよね」

私「私んちも」

旅人「私は仕事をしていないんだけどさ、だんなが家で仕事をしていると思うとゆっくりできないんだよね」

私「そうそう」

旅人「でさ、一人の頃に貯めた貯金を崩して息抜きに来ちゃった」

私「同じく」

あ〜、さっぱりした。

神様、私の思っていることを言ってくれた旅人に会わせてくれてありがとう。

 

竹富島の道と看板

13年前初めて沖縄に来たのが、竹富島だった。

13年前の竹富島と今を比べるのはよそう。

カフェもおみやげ物やも、へんな大きな建物もふえた。

なんか、寂しい。

こぎれいなレストランでふーちゃんぷるーを食べても、東京の沖縄レストランで食べているようじゃないか。

あさひ食堂。あなたは変わってしまったのね。

そんな、やさぐれた気持ちを島にぶつけてみても、仕方あるまい。

ここにはここの事情があるんだろう。


    <箒で道を掃き清める>

それでも、南国の花が咲き、箒で掃き清められた白い道をみると、やはり竹富島は良いな〜と思うのだし。

しかし、こんな看板をみつけてしまった。

ますます、変わってしまうのね。あなた。

 

小浜荘と年を訊かれぬゆんたく

小浜荘に泊まった。

おお、私が初めて泊まった部屋と同じだ。

 

夕飯どき、前に座ったのはドイツからのカップルだ。

日本を旅して3週間で、日光、箱根、鎌倉、京都、西表を回ってきたらしい。

日本っぽい街を観光した後で、よくぞ八重山まで足を伸ばしてくれたかと思うと、八重山ファンの私としてはそうとう嬉しい。

夕食のあとは 庭のテーブルで旅人同士のゆんたくだが。

今まで私の旅の目的は出会いという名の婚活で。

ああ、それなのに今回はのっけから母さんと呼ばれ、
かわいい女子チームにはデレデレと年を訊くくせに私には訊かず。

おい、これってどういうことよ。

そこの男子たち。

6年前の波照間では20歳と言いはり、あんなこともこんなこともあったのに。

いつの間にか私は恋愛対象外コーナーへ。

そりゃ、家に帰れば、優しいダーリンがいて恋愛する気は微塵もないが、
女はいくつになってもちやほやされたいのよ。

と、いうわけで次の一人旅までにフェロモンいっぱいの恋愛体質になっていようじゃないか。

と静かに心に誓いました。

 

一人旅だからスケッチ

一人旅なんだから、スケッチをいっぱいしようと思いつつ、描いたのは最後の朝にこれ一枚だったんだよねえ。

13年前も同じところでスケッチしたなあと、思い出にふけりながら描いていたら、
昨日私の年を訊かなかった男子が「うまいですねえ」とおべっかを言いながら、絵を見ていた。

私は若くはないが、楽しいぞ。

富士山を見る

格安チケットの便はすっとこどっこいで、49日の帰りの便は石垣1125分発。

明るいうちに石垣を発つなんて、もったいないったらありゃしない。

羽田着午後35分。

でも、明るいうちに空を飛んだので、最後雲からにょきっと頭を出した富士山が
「おかえりなさい」と迎えてくれたよ。


じりじりと暑い日差し、アダンの木陰、泳いで死んだようにビーチで昼寝。

そんな旅を夢見ていたけど、天気は悪くて寒かった。

そんな南の島であったけど、ひたすら海のそばにいられたのは嬉しかった。

海水ラブ。

1ヶ月半ほどこなかった生理も、石垣に着いた日に来た。

南の島へ行くと動物の私が元気になるようだ。

波照間島の野生のトマトのようにおいしい生き物になりたい。

そしていつまでも、オスに追いかけられるほどのフェロモンを出していたい。

今度は癒されに来るんじゃなくて、遊びに来よう。

今回も私の心を上向きにしてくれた波照間と竹富の透き通った海に感謝します。
旅日記