2004.7.14〜21 都熙子出版14号

 今回は風の旅行社のツアーにはいりました。リッチなお姫様旅行。ツアー代が高くて、失業中の私は迷ったが、私のする椎名誠が好きなモンゴルにずっと行きたかったし時間があるうちにと、行ってきました。わたしの苦手な団体旅行。でも、旅友にも恵まれ、とっても楽しかったよ。読んでください。

*日程*

7月14日(水 成田〜モンゴル。リッチなホテル「パレスホテル」に宿泊。個人では一生泊まること が無いであろう。部屋は同じツアーのお嬢と一緒。
7月15日(木) ツァガンスムに車で移動。朝9時出発で着いたのが夜8時すぎ。ひたすら移動。
7月16日(金) 馬に乗る。午前中、ツーリストゲルの近所をお散歩。花が綺麗。午後、みはらしの良い丘へ。くねくねとした川が見える。途中、馬に乗った子どもたちに会う。10歳くらいかなあ。黒い顔をして 裸馬に乗ってかわいい。東京のイライラした子どもたち のことを思い胸が痛くなる。
7月17日(土) 午前、遊牧民のゲルを訪ねる。バター、チーズ、お酒を少しずつもらう。2ヶ月の赤ちゃんがいる新婚さんの家も訪問。家財道具はぴかぴかだった。
午後、遺跡へ。昔えらかった人の別荘地跡。「夏草や つわものどもの夢の跡」ってかんじ。
7月18日(日) お馬最後の日。とにかくお花が綺麗なところへ行く。ウスユキソウ、ワレモコウ、マツムシソウのような花、れんげ、なでしこのような花などいっぱい。山のふもとに馬をおいて、ちょっと山登り。山頂にはオボーがあってお願いする。おりて、草原で昼食。ツーリストゲルからスープと大きな餃子のようなものを運んでくれていた。おい しい。
7月19日(月) 移動。ウランバートルにむかいながら、カラコルムを観光。私の好きな仏像とタンカ(仏様の絵)をいーっぱい 見る。ウンドゥルシレットのツーリストキャンプ泊。
7月20日(火) 移動。1:30頃ウランバートル着。デパートで買い物したり踊りや歌を見る。
7月21日(水) 朝、早く起きて空港へ。モンゴル、バイバイ。
*移動*
  とにかく車での移動が長かった。渋滞するわけでもなく信号があるわけでもないのに、時間がかる。道がぼこぼこなのだ。舗装道路でも穴ぼこだらけで、穴をよけて通る。舗装していない道も長く続く。ていねいに運転してくれてはいるが、バウンドする時はする。後ろに乗っていた私はけっこう宙に浮くほどはねた。一瞬、「私って軽かったかしら」と思うほど。
  景色はひたすら草原が続く。それは見事にひたすら。時々、放牧してある牛、馬、羊、山羊たち   会う。会って感動したのは、きつねとらくだだった。
       

          
                ・馬がいた。なにげなく近づくと、去って行く。
 

*青空トイレ*
  
道の駅やサービスエリアなどありはしない。青空トイレ。ハーブの香が素敵。つんつんお尻に刺さったりもする。しかし、ビリビリ草にあった時はびっくり。ズボンの上からもさわると、ビリビリ痛く、虫さされのように腫れてしまう。尻に直撃を受けた時は泣いた。ガイドのガナちゃんがすぐ治ると言った。すぐ治って。ほっ。
*乗馬*
 @格好
   
 ヘルメット、陽射しが強いのでサングラス。それだけでも充分あやしいのに、顔にタオルをまく。お姉さまたち、棒を持てば学生運動の闘志。私はしなかったもん。顔にタオル。でも首にタオルを巻く。とにかく陽射しが強いから首を守る。暑くても長袖。脛にチャップスをまく。とにかく太くて長靴さえ買えない私の足。はじめチャップスを巻いてもらう時、「太いから巻けるかなあ」と言ったらモンゴルの人が「ブト―イ、ブト―イ」と何度も言う。そんなに言わなくてもいいよぉ。太い私でも巻けました。
 お尻はそれぞれ工夫して守る。スノボーのクッション入りのパンツとか、オリジナル尻当てを作ってきたお姉さまもいた。そして私は釣り道具屋で買ったプロテクター。薄いようで、結構私の尻を守ってくれたと思う。でも、おむつのように蒸れる。
汗でべとべとの尻になるのが悲しい。

             
              ・これで、ヘルメットをかぶって乗るのです。

 A乗る
       はじめ乗って歩いた時、やたらぐらぐらして不安定で大丈夫かな―って思ったけど、慣れるもんだ。一日目、牧童さんに引いてもらう。二日目、一人で歩こうということになったが、私の馬、動かない。やっと歩いても、まっすぐ歩かず。ジグザグ。見かねた牧童さんが引っ張ってくれる。かろやかに走っている人もいるというのに・・・。しかし、3日目、少し一人で歩かせてもらえた。馬、良い子。必死の私に対して、馬は気分やでねじの切れたゼンマイのように、止まろうとする。私は「チョ―」と声をかけ、腹を蹴る。おー、それでも止まってしまうぞ!そこに牧童さんの「チョ―」という、力強い声。馬、歩く。結局、私の言うことをきいてくれないじゃん。でも、少し一人で花畑をガッシガッシと馬で散歩。気持ち良かった。
 B馬走る
 牧童さんにつながれ、馬が走る。気持ち良い。しかし、私の胸はガンガン揺れる。ダメ―、おっぱいたれる。これ以上たれたら悲しいぞ。そしておしっこが漏れそうになる。尻がガンガン鞍にあたるので刺激されるのだ。やっと馬からおりると、膝ががくがく。でも、楽しいよ。
*ゲル*
 
大好きツーリストキャンプのゲルは4ベッドで大きかった。真中にどーんとストーブ。夜、寒くなると、火をつけてくれる。昼、暑いと下をめくって風通しを良くしてくれる。天井があいていて、雨でもしっかりふさがれず、ボドボド漏れてくるのが悲しい。荷物は机の上に避難。ゲルにひもがついていて、そこに洗濯物を干す。良く乾く。
 
               
              ・一番左が私のゲル。お嬢とお姉さま2人と私の4人用ゲル。           

                  
              ・ドアから描き始めたら、上のラブリーな煙突がはいらなくなった。
*お天気* 
  雨季のようで、夕方ど―ッと雨が降った後、虹が2重にでて、とっても綺麗だった。いつも言葉少なげなお嬢が「虹が出た出た〜」と、炭坑節の節で歌ったくらい、喜ばしい虹であった。太陽が出ているときは死ぬほど暑い。しかし、カラッとしている。顔、乾燥してガビガビ。いつも何もつけない私でさえ、日焼け止めクリーム、リップクリームを塗った。あまり効果なし。
  夜、寒い。フリース、Тシャツ、シャツあらゆる物を重ねて着て寝た。
  朝、7時頃日の出。(本当はもっと早い。ツーリストキャンプから見る日の出は山の上なので、遅いと思う。) 夜、なかなか日が暮れず。夜の9時すぎにやっと日没。夜10時なんてまだ少し明るい。星空を見るのに、夜11時ではまだ真っ暗にならず。12時30分頃、やっと満天の星に会える。そして夜中の3時ころトイレに起きた時は、もう、少し明るく、星空に迫力なく・・・。どういうこっちゃ。
*星空*  
  天の川どーん。とにかく空が広いので迫力がある。流れ星、見る。モンゴルでは星が流れると人が死んだということ。私の星じゃないと、思うのだそうだ。私は流れ星、見ると嬉しいけどね。
*温泉*  
  とにかく温泉大好き。私が泊まったツァガンスムのツーリストキャンプにはなんと温泉があるのだ。モンゴルの露天風呂最高!といいたいところだが、ぬるかったり熱かったり。近くの源泉から運んでくるそうだが、もとは60度くらい。早くはいれば熱いし、遅くはいればぬるい。しかし、どちらにしろ暖まり、寒い夜にはありがたい。筋肉痛にぜんぜんならなかったのも、温泉のおかげだったと思う。
*スケッチをしていたら・・*     
   くの建設現場のモンゴル人たちが、どやどや見に来る。はじめビビッて何気なく描くのをやめてしまったら、同じ絵を描くスジャータさんの所に集まる。うーん、悪い人たちではなさそう。そして今度は私のところ。言葉がわからぬ。ガナちゃんが助けてくれ、言っていることを通訳してくれる。ぜんぜん嘘の風景を描いているのに褒めてくれているらしい。「モンゴルに来てくれてありがとう」と言っているという。その言葉が一番。私もモンゴルに来てモンゴルの人に絵を見てもらって、嬉しいです。最後に握手した手が厚かったです。ちょっと、酔っていて酒臭かったおじさんたち。会えてハッピーでした。
          
 ・風景画は描かない。でも描いてみた。やはり下手。実物とだいぶ違う。遠くに見える点は馬。
*オボー*
   石が積み重なってお願いするところ。このツアー中、何度か訪れる機会があった。石を3つ拾う。ひとつ放り投げる。お祈りする。(願いはかなえられるので真剣にすること。)オボーのまわりを時計まわりに一周する。それを3回繰り返す。願いは一回につき1つ。だから3つお願いできる。果たして願いは叶えられるでしょうか?お金じゃなくて石でお願いするっていい。それから願いがかなえられるっていう所がいい。そう信じている所がいい。
               
 ・キャンプファイヤーではございません。みんなの願いがいっぱいつまったオボーです。

*食事*
   お野菜いっぱいでおいしかった。スープ、薄味で良い。ポテトがおいしい。ほとんど牛肉であったが、ラム肉も美味しかった。うどんのようなものがはいったスープ、一番好き。牛乳嫌いの私は牛乳たっぷりのお茶は飲めなかった。牛乳粥もだめ。チーズは好きだけどモンゴルのチーズは堅くて歯が折れそう。
*虫が落ちてくる* 
   テントで寝るの好きな私はだいたい虫も大丈夫。西表でテントじゅう蟻が歩いても、大雨の日テントの中がカタツムリだらけになっても平気。しかし、ゲルの天井から小さな虫が音つきでぼどぼど落ち、ぶんぶん飛ぶのにはまいった。大雨の直後だけだったが。さしたりはしないけど、寝ている時天井から落ちてきて、首から服の中にはいる。結構泣けた。  
*ガイドのガナちゃん* 
   モンゴル人の現地ガイド。大学生のバイト。まだ18歳。いつも笑顔。9人の参加者だったがみんなのわがままをいっぱいきいてくれて、気を使ってくれる。空港でわかれる時涙がでてきた。私よりぜんぜんしっかりしている。日本に来てくれるかな。また、会いたいな。
                    
      ・一日2回配られる、水。セクシーな形をしているので描いてみた。

*モンゴルの大地はタフである*
  
   それはもう お花が綺麗な季節でした。お花畑を馬が踏む。お花を馬がガンガン食べる。でもお花畑は健在だ。私が花をむしっても怒られない。モンゴルの人たちもぶんぶんとって花束にしていた。日本でやったらすぐ、お花がなくなっちゃうだろうね。人が多いから。それにしても絵の具を持って行かなかったのは大失敗。こんな綺麗な花、ひっこぬいてモデルに出来る機会などないから。日本でやったらたたかれます。

・お花畑です。

*モンゴル航空* 
   スチュワーデスさんの制服は紺と白。びしっとしている。生活委員のような雰囲気。機内食でトロ肉とスズキとどちらにするかと訊かれる。トロ肉は鶏肉であり、甘辛しょうゆ味でおいしかった。スズキを選んだ隣のお嬢は「これはかまぼこ」とぶつぶつ言っていた。

・ゲルの鍵とポット どちらも素朴でかわいい。


*いい景色でほよーっとできる*  
   私は沖縄に何度でも行く。冬でも夏でも秋でも春でも。それはいい空気がただよっていて、ずっと見ていても飽きない海があるだけで幸せになるから。モンゴルもただ広ーい広ーい風景を見ているだけで、なんとも幸せな気分になり笑顔になってしまう。深呼吸をするたびに体が綺麗になっていく感じ。あーん、ずっといたいよう。でも、冬は寒いだろうな。お花の季節にまた来よう。ただただ大きな大地を見るためにモンゴルに行こう。

・ひたすら草原の景色

・馬に乗って馬を追う男はかっこいい!
旅日記


   

花を踏みつけ 馬で行く     あこがれの モンゴル

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