どこへ行くかはわからない       人生、タイでも迷い旅
2004.5.28〜6.7都熙子出版webデビュー記念号.

 
「失業中、今のうち旅行」第2弾!タイに行ってきました。「見仏記」のみうらじゅん・いとうせいこうの見た仏像を見たい、タイマッサージの学校を見学したい、本場もんのタイ料理を食べてみたい。でも、タイは怖いよ。薬を飲まされ寝ている間に盗みにあって、乗り物のエアコンで凍え、タクシーに乗ればどこかにつれて行かれちゃう。でも今回の旅は一人じゃない。4月で「民宿たましろ」で会った旅の友と一緒だしタイ在住のA氏も頼りになる。大丈夫だよ。たぶん。ほんとかな?今回もドキドキわくわく成田を出発しました。

5月29日 姫の選択

 夜中、タイの空港に着いて路頭に迷うのは嫌だ。昼に着くチケットは高いので、夜に着きホテルまで送迎、ホテル1泊付の格安航空券で行く。航空会社はJAL。タイのスチュワーデスの最後に「カー」の付くしゃべり方がかわいい。ビールを飲んだり、本を読んだり、映画を見て退屈せず着いた。
 荷物をとって、両替して私のお迎えを捜す。変な人に連れて行かれちゃったらどうしよう。だから私の名前のプレートをみつけた時ほっとしたよ。
 私一人に、お迎えの人と運転手と2人つき、お姫様状態。お付のもの(お迎えの係り員)はくれぐれもお金をとられないように何度も話していた。自分が住んでいるタイなのに外国のゲストに「お金をとられないようにしてください」って言うのはいやだろうなー。

 
車は高速を使わないのに凄いスピードで走った。途中渋滞したけど30分くらいでクラシック・プレイスというホテルに着いた。

5月30日 たましろ同窓会
 朝、シャワーを浴びた。ほとんど寝た記憶はない。ドキドキしている。シャワーはジョボジョボでる。シャワーってでない。テレビでNHKを見る。「天花」をやると思って8時15分を待ったが8時になった時点でアナウンサーは10時と言った。そうか、時差があるんだ。
 朝食に行く。「グッドモーニング」と言うのに、「おはよう」と言われずっこける。「ブレックファーストチケット」とフロントで言ったら「ご飯ですね」と言われてしまったよ。朝食はバイキング。魚、肉だんご、味付けがおいしい。おかわりしたかったが、これからもいっぱい食べられると思ってやめておいた。(その後、こんなに美味しいタイごはんに出会ったことはなかった。日本の客が多く泊まるホテルだから日本人の口に合うよう、アレンジしてあったのかも)

 
朝食を食べながら外を見ると車はがんがん走っている。屋台に人がたむろしてる。面白い所だと思った。
 歩いてA氏のマンションに向かう。道を渡るのが恐かった。車がガンガン通る道を地元の人のあとについて渡った。轢かれなくて良かったよ。A氏のマンションに入る時門番がいた。そんなの聞いてないよ。Aというがわからない。A氏にもらった名詞を見せてわかってもらった。そしたら「パスポートを預かる」という。大丈夫かなあ。やっとA氏の部屋に案内してもらった。
 A氏の部屋の窓から南国の植物がみえる。都会なのにその組み合わせが私の中ではミスマッチだった。この部屋で4月にたましろで会った4人が顔をそろう。不思議な感じだ。
 マンションのプールに入る。ぜんぜん冷たくない。気持ち良い。よく風呂で本を読むが、プールサイドは暑いのでプールに浸かりながら本を読んだ。
*好青年A氏のウェブはこちら

・ちょっとでぶになってしまった。 ・シコシコ塗るのが大変。

5月31日 ちょっとひとりでできるもん

 
昨日の晩はよく飲み食べた。みんなと別れ、ひとりゲストハウスに泊まりに行く。国立競技場近くのゲストハウスまで迷って、死ぬほど暑くて重かった。荷物を置いて、伊勢丹に下着を買い行った。ブラはEカップより大きいのはない。駄目じゃん。せっかく日本より安いのに。タイはおでぶ禁止らしい。
 ビックCというスーパーはでかかった。人がいっぱいいた。食堂でごはんにおかずが2種類かかったものを買う。30バーツ。安い。
 エワラン・プームという祠では奉納する踊りがみられた。かわいかった。
 はじめて一人でバスに乗ってホァランボーン駅まで行った。バス路線図の「降りたい場所を的確に伝えられるさくいん」の写真をさし、降りたい場所を車掌さんに告げる。車掌さんは親切だった。バスを降りてワット・トライミットを捜す。迷う。ここはたしか、昨晩A氏に連れてきてもらったチャイナタウン。夜はにぎやかだったが昼間は静かで「千と千尋の神隠し」にでてくる街のようだった。えーん、恐いよう。人気は少ない。歩いてきたやさしそうな姉ちゃんに道を訊く。あー、やっと着いたよ。助かった。ここの仏像は金ぴか。ウエストが締まっていて、指が長い。私は見仏だが、地元の人は必死でお祈りしていてその姿を見るのは気持ち良かった。

・一人の夜描いたマンゴスティン

5月31日 アユタヤへ

 
ゲストハウスから駅までバスで向かう。待ち合わせの8時よりだいぶ早く着いたので駅でつみれだんごがはいった麺を食べる。麺のどんぶりをもらった後自分で砂糖、香辛料などかけて好みの味に整える。結構美味しかった。30バーツ。
 8時になると音楽がながれる。これがガイドブックに書いてあった一日2回流れる国家か。音楽が流れている間はみんな起立。でも寝ている人もおしゃべりしている女の子もいた。
 無事MさんとYちゃんに会える。今から電車でアユタヤにむかう。20バーツ。安い。堅いシートにすわり1時間半ほど。外の景色を見ているうちに着いた。時々車窓から見えるはすの花が綺麗だった。

 
 
自転車を一日30バーツで借りた。まずは遠い所から行こうということになって、ワット・ヤイ・チャイ・モンコンに向かう。途中陸橋を渡るのがきつかった。でも、私、ここが好きだ―。寝ているのとか後ろ向きとか座っているのとかいっぱい仏像がいる。外の陽射しは暑いけど、お花の良い匂いがする。バリで初めて美術館で絵を見れた時と同じくらいわくわくした。
 
しかし見終わると、どっと疲れと暑さが襲ってきた。ビール、ビールが飲みたーい。でもこう言う時に限ってセブンイレブンがない。ビールののぼりがひらひらたなびく、レストランを見つけた時は、嬉しかったよ。水辺りのレストランでふく風が気持ち良い。ビールをぐびぐび飲んで幸せを3人でかみ締めていた。Yちゃん、Mさんはここで沈没していた。私は酔いながらも、ワット・ロカヤスタへ行きスケッチした。仏像のしかも寝ている仏像の絵を描くのははじめてだ。下手だった。
 ワット・プラ・マハタートは観光客でいっぱいだった。顔のとれた仏像ばかり並んでいて悲しかった。
 帰ってきてシャワーを浴びた。頭が痛い。日に焼けた。
   
      
       
    ・ ワット・ロカヤスタ ニッと笑った口がセクシー

6月1日 スコータイへ

 
朝、セブンイレブンへ行って肉まんを買ったら美味しかった。
 YちゃんとMさんは自転車に乗って観光。私は郵便局と銀行に行って、トゥクトゥクをスケッチした。YちゃんとMさんが観光から帰ってきてから言うには「ワット・ロカヤスタの仏像はそんなすけべな顔をしていない。」うまく描けないんだってばぁ。でも私には片目が睨んでいてもう片方が笑っていて、口が大きくにっと笑っているようで、こういう顔に見えたんだア。
 スコータイに向かうため、12時ころバスに乗る。途中、ドライブインのようなところで降ろされる。お姉さんがおいでおいでする。バスに付いているチケットでランチが食べられるというのだ。ご飯におかずを選んでかけてもらうのだ。私はカレーのようなものをかけてもらう。なかなか美味しかった。

 
バスは寒い以外は快適だった。外の景色がおもしろかった。
        
         
        
・トゥクトゥク 炎天下のスケッチは暑かった。


6月2日 仏像ディズニ―ランドだあ。

 
スコータイ遺跡公園へ行く。宿の近くからトラックの荷台が座席というソンテゥという物に乗る。10バーツ。レンタル自転車やの前で降ろされそこからは自転車でまわる。自転車一日20バーツ。料金所で150バーツのパスポートのような券を買う。さっそくどーんと仏像がいるワット・マハタートへ。箱に入って座っていたり,立っている仏像がいる。ゆっくり見たいが陽射しが強い。
 自転車で遠くの仏像に会いに行く。暑いよう。いとうせいこうとみうらじゅんの「見仏記」にでてくるワット・シー・チャムの仏像を見る。みうらじゅんはシルベスター・スタローンに似ているって言っていたけど、くちびるがぽっちゃりしていてやさしい目をしていて、ハンサムだ。好きです。
 博物館に入る。しばし、暑い陽射しからのがれられる。ほーっ。
 二人と別れ、私は公園内の屋台のようなレストランに入る。英語のメニューあり。麺を注文する。太麺でおいしい。しかし、上に乗っているチキンはいけない味がした。もしかして、腐ってる  
         
ひ え ー !
・ワット・シー・チャムの仏像 
美しいお顔
 ・歩いている仏像 おでかけ?

  
ワットマハートの日陰で仏像を描く。石が汚れていてよくわからない。描いている横で通りがかりのタイ人のガイド?が「これは違う。」「頭の上はファイヤーだ」などとわざわざ英語で教えてくれる。いいの。私はへたなの。でも、楽しいの。出来上がりはけっこうな色男だ。手が上手く描けない。みうらじゅんは偉大だ。

              

 ・日陰で座って描けた 箱入り仏像

 
帰ってきてYちゃんとツーリストオフィスに向かう。私は自分のガイドブックをみながらぐんぐん歩く。しかしない。Yちゃんのガイドブックの地図を見たらツーリストオフィスは引っ越している。私は去年買ったガイドブックなので情報が古いのだ。いつか行こうと思って買ってあるガイドブックたち(タヒチ、台湾、モンゴル・・・など)早く行かなければ!そこで引き返し、地図をみて行ってみるがない。ぐるぐる捜してもいろんな人に訊いてみてもわからない。Yちゃん、閉店まであと10分しかないようと、泣きがはいる。電話してみる。誰も出ない。そして、電話ボックスから通りの向かい側を見るとなんと、あったよ!ツーリストオフィスが!閉まっていたので、わからなかったのだ。おかしいよう、閉店の5時前だよ。と、文句を言い、仕方がないのでゲストハウスに帰ってオーナー(妻)に相談する。「ツーリストオフィスに行ったら閉まっていて明日のバスの予約ができなくて困っている。」とあらゆる英単語をならべ、泣きまねやジェスチャーで訴えたらわかってくれた。「今日はホリデーだからオフィスは休み」だと教えてくれた。「OH!NO!」6時にオーナー(夫)が帰ってくるのでまた、相談ということになる。オーナー(夫)は「明日の朝電話すれば大丈夫だ。」と言ってくれた。電話してもきっと通じないし(私の英語の力ではジェスチャーを交えないと通じない)、8時20分のバスに乗らないと間に合わないから、オープンする8時にはツーリストオフィスに行こうと、Yちゃんと相談。
 夜は野外でムーカタ(焼肉とお鍋が同時に楽しめるすぐれもの)の食べ放題で死ぬほど食べた。
 夜中、お腹が痛くて下痢した。えーん。昼食べたいけない味がするチキンがのった20バーツの麺がいけないのか、食べ放題の野菜を手を洗わずとって、鍋に放り込んだのがいけないのか・・・。何度もトイレに行って眠れない。仕方がないのでミヤリサンを飲み、ホカロンを貼って寝た。

6月3日ハイソな飛行機の旅
 朝、チェンマイに向かうMさんを見送る。セブンイレブンに行く。今日も好きな肉まんがない。
 
7時30分にツーリストオフィスへ向かおうとしたらオーナー(夫)が送ってくれるという。近いのに・・・ありがたい。このゲストハウスのご夫婦は黒島の民宿「みやよし」のご夫婦に感じがにている。親切で感じが良い。 
 ツーリストオフィスは8時前に着いたのにもうやっていた。すばらしい。飛行機のチケットを見せたら10時30分のバスで良いそうだ。近くのホテルの茶店で時間をつぶす。私はコーヒーを飲んでYちゃんはたのんだアイスティが甘くて飲めず泣いていた。私も「ちょうだい。」と飲んだが、甘くて飲めなかった。
 10時すぎにツーリストオフィスに着いたら鉄道やバスの客と違うハイソな旅人が集っていた。空港までの90バーツのリムジンはどんなものかとわくわくしていたら「たましろ」(波照間島の民宿)の送迎車と似たようなワゴンが来て、Yちゃんと私のリムジンへの期待はやぶれた。
 着いた空港はお花がいっぱいのおしゃれな空港であった。さすが。チェックインの時に
200バーツとられる。200バーツといえば、1泊宿に泊まれるほどの貴重なお金じゃないか!そんなの聞いていない・・・と悲しくなりながら支払う。ただでポストカードをもらう。かわいいお花をつけてもらう。きっとこのカードが100バーツ、このお花が100バーツなんだよとなぐさめあう。検査のゲートをくぐり待合室に行くとフリードリンクが待っていた。さんざん悩んだ挙句二人して甘い紅茶のような味のジュースを選んでしまったが、これが200バーツとありがたく飲んだ。200バーツ支払った空港のトイレは綺麗だった。 
         
         
        
・良い香りのおしぼりが入っていた袋

 乗りこんだのは小さな飛行機だった。香り付きのおしぼりが配られる。まだ
200バーツを諦めきれない2人はこれが200バーツの香りだとやけくそになる。チケットは2000バーツ以上したのでこの香り付きのおしぼりは「きっとそっちの金額だよぉ」と思うのだが、200バーツでも大騒ぎしている二人がそれに気が付いたら発狂してしまう・・・・。さすが、ハイソな飛行機は1時間ちょっとしか乗らないのにランチボックスがでる。ごはん、チキン、サラダ、パイナップル、ロールケーキ。このチキンは昨日の20バーツの麺のチキンのようにやばい味はしない。さすが、200バーツと喜んで食べたが、最後ロールケーキは美味しくない。「これは200バーツの味じゃない・・・。」と悲しんだ。二人して大枚はたいて乗った飛行機を盛り上げようと必死だった。だいたい100バーツ以下の支払いしかしない貧乏旅行がしみつくと、飛行機は本当にくらくらするほど贅沢なのだ。
 空から見たタイはいけどもいけども畑や田んぼが続いていた。タイの人はおいしいタイ米をこんなにがんばって作ってくれているんだと感動した。

 
贅沢な空の旅はあっという間に終わった。楽しかった。ハイソな旅人と別れ、私たちはパブリックバスのバス停へ。Yちゃんは赤バスでカオサンに向かった。私の待つパブりックバスはなかなか来ずエアポートバス100バーツに乗ってしまった。着いた宿は1泊580バーツ。今までで一番高い宿なのに窓なし。これじゃラブホじゃん。どーんと暗くなった。そして寂しくて泣けてきた。明日はカオサンだ。Yちゃんに会えるかな?


6月4日 おー!ここがカオサンなのだ
 ワットポーマッサージスクール・スクンビット校の見学のついでに隣にあるマッサージやに入る。2時間250バーツで安いと思ったら100バーツのチップを要求されどよ―んと暗くなった。(私が持っていたガイドブックにはチップは20〜50バーツって書いてあったのにぃ。)

 バスでカオサン近くまで行く。カオサンに着くとぜんぜん方向がわからない。同じ所を大きなザックを背負ってうろうろ行ったり来たり。なんか見られているような感じがするんだよね。気のせいかなあ。Yちゃんが泊まっているはずのジェイ・アンド・ジョーを捜すが、みつからず。ニュー・ジョーに宿をとる。1泊300バーツ。角部屋だ。決して美しい部屋とは言えず。でも部屋にもシャワーにも窓があるよん。
 国立博物館に行く。2時30分ころから入って閉館の4時までいたが半分くらいしか見られなかった。最後のほうに見るはずだった仏像がほとんど見られず。広いし、かわいい陶器とか綺麗な壁画とかみるものがいっぱいあるし、中にレストランがあるので一日かけてゆっくりみたら幸せだと思う。3時50分ころからみはりのお姉ちゃんはコンパクトを出して化粧しだすし、4時になっていないのに扉をしめだすわ、悲しかった。
 その後、ジェイアンドジョーに泊まっているはずのYちゃんに会いに行くと、ちょうどロビーあたりに出てきた。
夕飯の待ち合わせをする。
 夕飯はカオサン通りのレストランで飲む。パイナップルカレーが美味しかった。辛いけどマイルドで食べやすい。私はサラダのソースが辛くて口がまわらなくなるほどしびれてしまったので、いそいでオレンジジュースをたのんだら、色が赤でオレンジ味ではないジュースがでてきた。スコータイのレストランではホワイトワインを頼んだらレッドワインがでてくるし、私の英語はクレージーなのかも。
 その後、A氏が登場し夜中2時頃まで飲む。夜のカオサンはいつまでも明るくにぎやかだ。

6月5日 夜のバスで泣く・・・。
 今日ははりきって観光だと思ったら、とうとう降られた。朝の9時前から10時30分ころまで。私がセブンイレブンへ行く頃ぽつぽつ雨が降ってきて肉まんと水とジュースを買って出ようとしたらどしゃぶりになっていた。そう、まさにどしゃぶり!ずっと雨を見ながら1時間以上軒下に閉じ込められていた。
 時間がもったいないので10時過ぎ小降りになったところで宿に戻る。傘を持って出かけたら、すぐにピーカンど迫力太陽がでてきた。
 王宮は人がいっぱいだった。日本語のパンフレットをもらった。建物がキラキラしていた。ちっとも動かない門番がいた。ここも広くひたすらゴージャスだった。

 
ワットポーは仏像がいっぱいいた。寝ていてどーんと大きい大涅槃仏の背中が広くて甘えたくなった。とにかくこちらの仏像は日本のように壁に貼りついていたりケースに納められていないので全身が見られておもしろい。無防備なうなじ、姿勢の良い横向きの顔、頼れる背中などを見ると仏像が身近に思えてくる。
 回廊にもずっと仏像が並んでいた。タイに着たばかりの時は仏像を見るたびに感動していたけれど、ここでは見きれないほど仏像が並んでいる。
 そして本日最大の幸せは、ワットポーで足マッサージを受けたこと。とにかく昨日100バーツのチップをせがまれ泣いているので、マッサージはもういいよう・・・と、思っていたけれど、足が疲れていたし本場で受けたかたのでチャレンジ。フットマッサージ45分で300バーツ。とっても素敵なやさしそうなお兄さんが私の担当だ。まず、私の足をふいてくれて、クリームを塗る。そして棒を使ってなでたり押したりしてくれるのだが、気持ち良くてとろとろになる。時々、痛くないか私の顔をみてにこっと笑ってくれるが、それがさわやかで良い。蚊にさされている私の足を見て、「モスキートか?日本語で何て言うの?」なんておしゃべりする。うーん、このお兄さんなら100バーツのチップどころか私をあげてもいいくらい。足も心も気持ち良くなったのでした。


 
その後、川向こうのワットアルンへ行くために渡し舟に乗る。もうすぐ着きそうだというところでコーヒー牛乳色の川の水が私にジャブンとかかりリュック、パンツが濡れる。すごくショックなのは顔にもかかり、少し飲んでしまったこと。もし、お腹が痛くなったらこの水のせいです。
 ワットアルン見てから船とBTSに乗り伊勢丹あたりで遊ぶ。
            
          
 
・きっぷを握り締め ここは何処?といつも不安なバスの移動 

 帰りもBTSと船で帰ろうと、船着場に着いたらなんと、もう船がないという。えーん。これからどうやって帰ろう。バスで帰ろうと思ってバス停を捜すがなかなかない。やっとバス停をみつけたが停まるバスの番号が書いていない。来るバスの番号と路線図を照らし合わせたらカオサンの近くの民主記念塔付近で停まるバスをみつけた。バスに乗るが外は暗く、知らない所を走るバスは本当に民主記念塔まで行くのか不安になる。見なれない川を渡り、屋台がいっぱい並んでいる通りを横切りバスは走る。乗っている客もあまりいない。車掌に「民主記念塔になったら教えて」と伝えたらうなずいてくれた。良かった。ほんとに着くみたい。民主記念塔で降りてカオサン通りに着いた時は本当にほっとした。
 シャワーを浴びてパンを食べたら泥のように寝てしまった。疲れた。



6月6日 バイバイ、バンコク
 
とうとう、帰る日。最後、郵便局に葉書をだしに行く。途中フルーツ売りの屋台でマンゴーを買う。写真を撮らせてもらう。最後の朝だからとゲストハウスのレストランで朝食を食べる。卵、ハム、ベーコン、ソーセージ、オレンジジュース、パン、コーヒー。お腹がいっぱいだ。部屋に帰ってパッキングし荷物を預けて観光にでかける。
 バスでウィマンメーク宮殿へ。降りる所がわからず、後ろの人にガイドブックのウィマンメーク宮殿をさしたら、「行き過ぎだ、ブザーをおせ」というようのことを言われ、あわてる。昨日の王宮のチケットで入れる。10時30分からステージで踊りが始まるのだ。間に合った。
 ステージの踊りは30分くらい。綺麗だった。お姉さんの踊りだけではなく、青年の戦いのような踊りとか猿と女の子の踊りとかいろいろあって楽しめた。なんか嬉しくなって涙がでてきた。でもお姉さんはちょっとおばね
えさんで、エラワン・プールで見たお嬢ちゃんの踊りのほうがちょっとかわいくていいなあ。
 踊りの途中で昨日のようなどしゃぶりが降り始めた。でも、今日は傘を持ってるもん。それに踊りを見るところは屋根のある所だったので濡れずにすんだ。
 踊りを見た後は、英語のガイドさんについて宮殿内を見学した。ここはバスルームで、こっちがベッドルームくらいしかわからないのだよ。英語がよくわからないのに30分以上のツアーはきつかった。ああ、勉強不足。
 さあ、バスに乗ってワットサケットへ向かうぞ。しかし、バスにのったところでバスの路線と違う所を走っているような気がする。ここらへんだあと、降りるが方向がわからず。結局近くで降りたようだったが、バスは乗っていて「私はいったい何処?」状態が続くのでいやだよう。

 
ワットサケットは展望台のようになっている。上の仏舎利まで階段を上る。途中、並んでいる鐘をカンカンならす。展望台から見たバンコクは空気がよどんだ都会であった。
 さあ、歩いてカオサンに帰るだけだからもう恐怖のバスに乗らずにすむ。でも、ワット・サケットを出た所が入ってきた所と違っていてまた道に迷ってしまった。人に訊きながら、どうにか民主記念塔が見える所まできてほっとした。

 
カオサンに着いて、さあ買い物だ。値札が付いたお店もあるが、ほとんど値札がついていなくて交渉だ。たとえば背中を棒でこすると鳴く蛙。店のねえちゃんは「65バーツ」と言ってくる。さっき、値札が付いた店で50バーツで見たので「3つで100バーツだあ。」と言ったら結局3つで105バーツになった。だったらはじめからもっと安く言えよ。交渉の買い物は疲れる。
 だいぶ早いがスケッチをするランブータンを買って、100バーツのエアポートバスに乗って空港へ。
 エアポートはクーラーがきいていて快適だ。5時から2時間ほどランブータンを描く。むずかしくて困った困ったと思いながら描く。途中で欧米系の姉ちゃんが覗きに来る。13バーツで死ぬほど買ったランブータンをプレゼントしようと思ったが、断られてしまった。出来上がりの絵は宇宙人のうんこのような、得体の知れないものになっちゃったよ。ランブータンを知っている人は私の気持をわかってくれるだろうか?


           
   
 ・時間がかかったわりにはむくわれないへんちくりんな絵
 
 このいっぱいのランブータン、日本にもって帰ろうとしたが怪しげな虫が出てきたのでやめた。きっと、成田で植物検疫でもひっかかると思うし。というわけで、その場で力の限りムシャムシャ食べる。残ったのはごめんなさいにした。
 午後7時15分からチェックイン。空港にはおみやげ物が並んでいた。カオサンで買っておけば良かったと思うほど高い値段。もう、バーツも残り少ないから見るだけと思ったが、ちょっと両替して父のお土産にバンコクのガイドブックを買った。 
  
 タイの国はおもしろかった。見たこともないものばかりだった。去年のバリに引き続き「ひとりでいけるもん」の海外旅行第2弾のつもりだったが、途中までYちゃんとMさんが一緒で彼女らによく頼った。そして一人になるとよく迷ったし不安になった。そんな時タイの人は本当に優しくしてくれ
じーんとなった。「海外旅行ひとりでいけるもん」のレベルはあがったのかわからない。あいかわらず、英語は通じないし、方向音痴だ。でも無事に帰ってきて良かったよ。
 最後に途中まで旅を一緒にしてくれたYちゃん、Mさん。美味しい物を食べに連れていってくれたり、いろいろ教えてくれたA氏。一度も会っていないけどPCでいろいろ教えてくれたТちゃんの友達のIさん。ありがとうございました。

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