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思い出いっぱいの山を眺めて

蝶ヶ岳ヒュッテに着いて、
宿泊受付表を
持参のコジコジのペンで書いていると
受付のおにいさんが

「僕もコジコジ、好きなんですよぉ」
って声をかけてくれました。

ちょっとうれしい。

ランチと宿泊する客の到着が合わさって
スタッフさんはとても忙しそうでした。

ランチを食べてから
蝶ヶ岳山頂に行きました。


蝶ヶ岳ヒュッテの裏辺りで
表示がたっているところがピーク。

歩いているときは暑くて汗をいっぱいかいたけど
山小屋は寒くてストーブがついていました。

私も着こんでいます。


夕飯はこんな感じ。


夕食後、夕日を観に行ったよ。

夕日は雲に隠れて沈みました。


曇っていて
特に赤く染まることもなかったけど
瞑想の丘には人がワラワラと集まって眺めていました。


夜寝ていると、
彼が髪をなでなでします。

何かなって起きると
星がきれいだから、見に行こうって。

夕方、曇っていたので期待していなかったけど、
天の川がド~ンと見えて
大粒の星がいっぱい出ています。

久しぶりに北斗七星やカシオペア座など
星座を見ることができました。

ううっ、見えなくても
夜空には星はあったんだねえ。


次の日の朝、朝日を見に四時半くらいから人が外に出ていました。


お目当ては朝日に照らされて山が赤く染まる
モルゲンロート。

山小屋や私はけっこう、赤く染まっています。


山も少しだけ染まりました。

一番左の低いのが焼岳で
ひとりで登って
しかも霧がひどくて
5分ほど歩いたら元に戻ってしまって
怖かったなとか


前穂、奥穂の縦走は岩場で怖かったなあ
とか
涸沢岳は朝登って、やっと晴れて眺めが見えたんだなあ
とか
北穂の山小屋は生姜焼きがおいしかったんだよねえ
とか



槍は怖くて、2回目でやっと登れたんだった
とか

山の思い出が次々と浮かんできて

「うんうん、私、頑張ったんだ」

「思い出いっぱい、ありがとう、北アルプス~」

などなどこみあげてきて、感動しまくりでした。

41歳にこの景色を見た時は
まだここにみえる山々には登ったことがなく、
山の思い出と共に、愛でることはできなかったなあ。

ズームにすると、穂高岳山荘が写ったよ。


北穂小屋は右側の山のてっぺんの明るく光っているところ。


浮かれて動画を撮りました。






朝日を見に瞑想の丘に集まっていた人たちがワラワラと帰っていきます。


蝶ヶ岳ヒュッテは
水が乏しく
飲み水は1リットル200円で買わなければいけないし
手を洗う蛇口は手でひねっていないと、出続けてくれないし。

談話室から部屋に行くには
必ず匂うトイレの前を通らなくてはいけないし
残念な山小屋だなあって思うけど、

この絶景ですべて帳消しになりました。

5時半から朝食を食べて、出発です。


長い下りで「屋根屋根サギ」
蝶ヶ岳ヒュッテを5時50分に出発しました。

もう、この景色ともお別れだあと
下山道の手前で何枚も写真を撮りました。

う~っ
また見られるかな。
この景色。

さよなら常念岳


さよなら槍ヶ岳~


穂高連峰~


と、山との別れを悲しむ間もなく
下り始めるとすぐに

目の前にお花畑が広がりました。


コケモモ


ヨツバシオガマ


ハクサンイチゲ


アオノツガザクラ かわいい(*´▽`*)


コイワカガミ


ミツバオウレン?


チングルマ


ダカネヤハズハハコ


すっかり花見で気分が上がり、
歩き始めます。

ツマトリソウ


キヌガサソウ


6時50分。
妖精の池に着きました。

妖精の池

名前がステキです。


一時間ほど歩いて、長塀山に着きました。


ここから徳澤園まで標高差約1,000mで、いっきに下りていきます。

う~長かった。

木々の間から、キラッと光るものを見つけては
徳澤園の屋根じゃないかと思い
「ねえ、今、屋根が見えたよ!」
と、何度も勘違いをし

しまいには
「屋根屋根サギ」とまで、言われました。

(;´Д`)

22年前、ひとりで下った時も長くて不安になって。

あの時、常念小屋から蝶が岳と縦走をして
今回のように蝶が岳ヒュッテに泊まらず、
いっきに下りてきたので
疲れているし、
ひとりだったし、
心細かっただろうなあって
あの頃の私を抱きしめてあげたくなりました。

頑張ったね、41歳の私(>_<)

9時36分、登山口に到着。


徳澤園の建物を見て、ホッとしました。

ここで顔を洗ったり歯を磨いたり、休憩です。

あとは、おなじみの上高地までの道を
ひたすら歩いて
11時20分頃、上高地に着きました。

まずはバスのチケットを買って
河童橋に戻ります。



上高地は観光客でにぎわっていたよ。

ランチはカフェ小梨のトマトカレーをいただきました。

ピリッと辛くて、私と彼の上高地での定番ランチです。

混んでいるので、青年たちと相席しました。
ありがとう。

河童橋から歩いて20分くらいの上高地温泉ホテルで
汗を流します。

温泉まで遠かったあ。
上高地は山と比べて暑いし、
疲れているから歩いても歩いてもなかなか着かないし。
ああ、バスターミナルの近くに
温泉があったらいいのに~。

松本駅でお弁当とビールを買いました。


山小屋ではビールを飲まず、
帰りの特急あずさで
やっと、ビールで乾杯です。


よく歩いたよなあ。
お疲れ様~

●コースタイム●
5:50 蝶ヶ岳ヒュッテ出発
6:18 妖精の池
6:50 長塀山
9:26 徳澤園
休憩
9:45 出発
10:41 明神
11:20 上高地バスターミナル

・・・
今回、常念岳~蝶が岳~上高地のコースは
一度歩いて大変だった思い出があるので
登る前からビビっていたけど

一度目の紅葉の時期と違って
花にいっぱい会えたし、

星空がすばらしかったし
山の景色も思い出とともに味わえたし
雷鳥にも会えたし、
いろいろなことを味わいながら
楽しく歩けました。

何より、いつも標高2,500mくらい超えると、
山小屋で高山病で苦しむ彼が
今回は高山病にならずに元気だったことが嬉しかったな。

来年も、花いっぱいの山へ登りに行こう。

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