沖縄 パワースポットめぐり
2011.1.24-28
パワースポットめぐりが流行っている。
パワースポットなるものへ行くと、元気が出るとか、心が癒されるとか。
大好きな沖縄。
だから沖縄のパワースポットへ行ったらミラクルが起こるかも〜。
というわけでいざ、沖縄パワースポットめぐりへ。
行ったところは、斎場御嶽、久高島、首里城界隈。
いいことあるかな?
1月24日
【斎場御嶽へ】
朝、飛行機に乗り那覇へ。
空港からゆいレールに乗ろうとしたら、地デジカがいた。
ゆいレール旭橋駅でおりてすぐの、バスターミナルから38番志喜屋線のバスに乗る。
沖縄最高の霊地とされている斎場御嶽へ向かうのだ。
車窓の外の畑を見ても、町並みを見ても「ああ、ここは戦場だったんだなあ」と思い、その光景が浮かび胸が苦しくなる。
なんで、そんなことを思ったのかなあ。
きっと御嶽を見に行くことに、期待もあったけど抵抗感もあったのだと思う。
初めて沖縄を訪れ、まだ御嶽の存在もあまり知らなかった頃。
黒島を歩いていて、何かな〜っと近づいたところを、島の子供たちにみられ「入っちゃ行けないんだぞ〜」と怒られたのが今思えば「御嶽」。
私の中では近づいていけない御嶽に、わざわざ見に行くのだ。
なんか、今から悪いことでもしに行く気分?
そりゃ、緊張するわ。
御嶽の中はどんなにか神聖でおどろおどろしいところか、頭が妄想でぱんぱんになったところで、斎場御嶽入口というバス停に着いた。
降りたところにコンビニがある。
コンビニかあ、なんか違うと勝手に思う。
斎場御嶽に向かってあるくと、カフェやら農産物の販売所やらお店があって、思ったよりもひっそりしていないぞ。
あれれれれ?と思っていたら斎場御嶽についた。
公衆トイレと大きな駐車場がど〜んとある。
ここは伊豆の観光地か?
いやいや。
気を取り直して、入場料を払い斎場御嶽に入らせていただく。
スピリチュアルなことに縁がなさそうな、おじさんや親子連れなんかが歩いている。
ここはガイドブックでお馴染みの観光スポットなんだよねえ。
「斎場御嶽に行く」と言ったら目を潤ませてうらやましがっていたレイキのお友達に、なんと報告したら良いのだ。
それでも歩いて行くほどに、斎場御嶽の森は静かで、神聖な感じがする。
歩き始めは曇っていたのに、だんだんと天気が良くなって木々の間から光がさすのがきれいだった。
ありがとうございます。沖縄の神様。
一番奥の拝所から久高島がう〜っすらと見える(写真では写らなかったけど)
これから伺いますと久高島に挨拶をする。
こんな神聖なところにカメラを向けていいのかしら〜とドキドキしながら写真を撮る。
岩と岩の間にできた三角の上から降り注ぐ、光が写った。
それにしても。
足元にあったお香や壺に「ふれないでください」と書いてあるのが切ない。
やはり地元の人は、入って欲しくない所なのかなあと思う。
そっとひっそりと大切にしておきたいのだと思う。
私のようなミーハーの観光客のために、すまん。
さて、これからいよいよ久高島へ渡るよ。
斎場御嶽から安座間港まで歩いて20分ほどと、料金所のお姉さんから教えてもらって早足で歩く。
午後1時半。今からだったら2時発のフェリーに間に合いそうだ。
ひたすら坂を下っていったら、あざまサンサンビーチの奥に港のチケット売り場が見えた。
チケット売り場で往復のチケットを買う。
久高島と安座間港間の船は高速船とフェリーがでている。
フェリーの往復チケットを買って、帰りに高速船に乗りたいときは、差額分だけ払えばよいとの事。
ぎりぎり間に合って、船に乗る。
船の中はけっこう混んでいた。乗客は島のおばあかなあ。
【神の島、久高島】
船は揺れて2時25分くらいに久高島へ着く。
レンタル自転車がずらりと並んでいた。
観光客が多いのだろう。
15年前に買った沖縄のガイドブックには小さくしか載っていなかった久高島だが、最近手に取ったガイドブックには久高島が見開き2ページで紹介されていたのだ。
おそるべし、パワースポットブーム。
集落の中は細い道がいっぱいで方向がわからなくなるが、なんとなく宿泊場所の交流館に着いた。
受付の兄ちゃんはフレンドリーで、私が「食堂が見つけられなくて、昼食を食べていない」と言うと、ついでだからと島の食堂まで車で連れて行ってくれた。
もずくてんぷらを食べながら、かかっていたテレビを見ていたら、なんと流れてきたのがベッドシーン。
およよ。
こんな神聖な神の島にわたったとたん、ベッドシーン。
だいなし。
昼ドラマ憎し。
部屋に戻って休んでいるうちに、もう夕方の6時半くらいになった。
3時過ぎに食べたばっかりだったけど、暗くならないうちに食堂まで夕飯を食べに行く。
そばを待っている間、おじいが三線を弾いていた。
出てきた沖縄そばの上にはもずくのてんぷらがのっていた。
そばを食べて外に出ると、真っ暗だった。星が出ていたけど、真っ暗だった。
小さい頃体験した暗くて怖い闇だった。
1月25日
朝起きて、屋上に上がった。
おお、日がさしているではないか。
素泊まりの宿だが、朝食は500円で注文できる。
宿を予約した時に、朝食もたのんでおいたのだ。
味噌汁がお鍋ごと出てくるのがうれしい。
さあ、今日は島を歩きまわるよ。
はじめに行ったヤグル井泉。
海が見える階段を下りていく。
突き当たりに小さな水たまりのようなものがある。
その脇に沖縄の平たいお線香が置いてあって、お祈りした後がうかがえる。
神様がいるような人を寄せ付けない雰囲気で、「来てしまってごめんなさい」とそそくさと引き返す。
次はいよいよ、クボー御嶽。
久高散策マップには「立入禁止ですので、入り口から神の息吹をお感じください」と書いてある。
クボー御嶽の入り口へたどり着く前に、もう畏れ多い気がして、いったん引き返すが。
せっかく来たのだからと、入り口まで行って、たたずむ。
そこに長くいられない気配を感じる。
ここもパワーもいただくどころか、すごすごと立ち去るしかなかった。
次の見所はロマンスロード。
小さな看板がひっそり立つ。
愛を語ったらステキであろう東屋があったが、風が強くてロマンちっくに海も眺められず。
島の端にあるハビャーンに向かう。
そこは、琉球の祖神アマミキヨが降り立ったという伝説があるところで、さぞかしエネルギーが満ちたところだろうな〜と楽しみに1本道を歩く。
途中、クバの木が生えている。
この葉は祭事の時に扇として、使うらしい。
そんな案内板が建っていた。
道の両脇の植物の茂みから、ガサゴソと生き物の気配を時々感じつつ、歩いてハビャーンに着いた。
風が強く、寒く。
エネルギーを味わってはいられず、もと来た道を引き返す。
道を歩いていたら、やっと観光客にあった。
植物の中に生き物の気配はするが、人にはあまり会わないのだ。
彼女らは、地図を片手にお目当てのビーチを探している。
あまり派手に看板が出ていないので、地図だけではわかりにくい。
たとえば、足元に小さなこんな看板をみつけたりする。
かわいくて好きだけどね。
地図に書いてあるビーチによりながら、集落へ向かう。
風が吹き荒れていたロマンスロードとは反対側のビーチは、風があまり吹いていなくて、ぼや〜っと海を見ていられる。
曇っているけれど、時々日がさしては海がキラキラと光り嬉しくなる。
海に浸かれるほど、暖かくはない。
きれいだけど、久高島のビーチは神聖な気がして、泳ぐ感じじゃないし。
ましてやビーチで昼寝をする雰囲気でもない。
いつもよだれをたらして昼寝をする、波照間島のニシハマとは明らかに違う空気が漂っている。
島のビーチで遊ぶヤドカリさんもいなかった。
集落のほうに向かう途中に大きな木があった。
この木の近くに長い木のベンチがあり。
やっと、人を迎えてくれるほっとできる場所を見つけ、しばし座る。
ふ〜。
でも、ゆっくりしていられない。
だって、トイレに行きたいのだよ。
9時過ぎから歩き始め、もう歩き始めて3時間ほど。
トイレ〜。
集落をはずれると、トイレがないのだ。
ビーチには、よくあるシャワーやトイレはない。
歩いてまわれるほどの大きさの島だけど、トイレのことを考えると、やはり自転車でまわるのが良いのかもしれない。
いったん、宿にもどりトイレでほっ。
さあ、昼食を食べに行こう。
昨日とちがう食堂で海ぶどう丼を注文する。
海ぶどうもプチプチして美味しいけれど、上にのっている貝もやわらかくてうまい。
貝は店のおばあが採ったとか。
外のテーブルでのんびり食べていたら、さっき会った観光客のお姉さんたちが歩いてきた。
島は小さい、人は少ない。だから1回会えば覚えてしまう。
歩いていると、島の人に、「さっき会ったよね」「島の先端まで行けたの?」と声をかけらる。
島の人は美人の私をよく見ている。
午後は集落の中を歩いた。
やはり、細い道が何本もくねくねあって迷う。
目印になる店もない。
人に会うより、猫にいっぱい会った。
今晩の夕飯は宿の近くの喫茶店に予約した。
これで、暗闇を歩かないですむ。
午後7時前に夕飯を食べに行く。
出かけるとき、足元が危ないからと宿の人が懐中電灯を貸してくれた。
近いとはいえ、やはり暗闇は怖い。
店に着いた。客は私一人だ。
出てきた料理は沖縄家庭料理。おまかせで、1300円。
ニンジンとパパイヤの炒め物が、自然の甘さで美味しかった。
実家を建てなおしたという店は2間とキッチンのお家。
店主はもうすぐ69歳という女性の方だった。
開店して半年という。
なんと68歳からこの店を始めたということだ。
67歳まで、本島で働いていたとか。
食器が味があっていいな〜と思っていたら、焼き物を集めるのが趣味だとか。
手作りというグアバのお酒を少しいただいたり、デザートのヨーグルトをいただいたりしておしゃべりした。
楽しそうに生きている店主のJ子さんが、久高島に来て一番のパワースポットだった。
夜は宿である交流館の展示室にあるDVDを観る。
久高島の暮らしやイザイホーという祭事のDVDなど何種類かある。
私は年中行事のDVDを観た。
今日、観てまわった井戸やビーチが祭の舞台になっている。
畏れ多いはずだよ。
島のそこかしこが祭事を行う神社のようだもの。
パワースポットと紹介されていた久高島は、私にとって畏れ多くてちょっと恐い。
富士山や屋久島は私にとって神々しすぎて恐いのだが、それと似ているなあって思った。
さあ、明日は本島に渡り首里城へ行こう。
首里城ではパワーを感じるだろうか。
安座間港のターミナルで買ったお守り。久高島にはなかった久高島のおみやげ。
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